石立鉄男主演ユニオン映画シリーズは、1971年~1978年まで全部で7本制作されていました。
当ブログでも「パパと呼ばないで」「雑居時代」「水もれ甲介」「気まぐれ本格派」の記事を書きましたが、今回は「気まぐれ天使」に登場する 伊集院渚の魅力に迫ってみようと思います。
気まぐれ天使
放映期間は1976年10月6日から1977年10月19日までの全43話
全43回というのは、石立鉄男・ユニオン映画シリーズとしては最長記録でとなっている。
主題歌
「気まぐれ天使」 作詞:松木ひろし/作・編曲:大野雄二/唄・演奏:小坂忠&ウルトラ挿入歌
「ジングル・ジャングル」 作詞:坪田直子/作・編曲:大野雄二/唄:坪田直子
主なキャスト
加茂忍:石立鉄男
大隈妙子:大原麗子(チーフデザイナー、通称ターコ)
南條友江:酒井和歌子(宣伝部部長)
榎本一光:森田健作(宣伝部副部長)
伊集院綾乃: 悠木千帆(樹木希林)
伊集院渚:坪田直子
大隈真紀:秋野暢子(妙子の妹)
悠木千帆(樹木希林)は、第31話から樹木希林として出演35話までのクレジット表示は「悠木千帆改メ 樹木希林」となっている。
主なスタッフ
脚本:松木ひろし、窪田篤人、鶴島光重、若園修
音楽:大野雄二
企画:吉川斌(日本テレビ)
撮影:伊佐山厳、
照明:三萩国明 → 東原三郎
美術:横尾嘉良
録音:片桐登司美
編集:西村豊治
助監督:佐藤重直、荒木功(ユニオン映画)
制作担当:小池仁
脚本は、石立鉄男主演ユニオン映画シリーズでおなじみの松木ひろしが中心で担当
物語の舞台となる「プリンセス下着」は「ワコール」の協力になっています。
下着メーカーが舞台らしく 少しお色気なシーンも登場します。
あらすじ
主人公は、加茂忍:石立鉄男
忍は、童話作家を目差しながら女性下着の大手メーカー・プリンセス下着の宣伝部に勤めるサラリーマン
あるきっかけで「ばさま」こと 老女「綾乃」が下宿に転がり込み、さらに孫娘の渚まで転がり込むところから物語がはじまります。
女性下着の大手メーカー・プリンセス下着の宣伝部に勤める忍は、ポスターなどのコピーライターとして仕事に従事する一方で、昔からの夢である童話作家として成功するために、仕事が終われば毎晩部屋で童話制作に勤しんでいた。この「童話制作」がカギとなり、同僚の妙子と交際がスタート。二人で「300万円を貯めるまで結婚しない」という条件で、婚約関係に。早稲田の古本屋[3]の二階に居候という貧しい生活を続けていた。
そんなある日曜日、街を歩いていた忍は行き倒れになった老女を助ける。その老女・伊集院綾乃は、公家の家の生まれで、嫁との不仲が原因で京都府から家出をしてきたのだと称するのだった。忍は綾乃に新幹線の切符を買い与え、いったん駅で別れる。しかし、妙子と口論になって不機嫌に帰宅した忍を待っていたのは綾乃だった。まだ発車まで時間があるというのにもかかわらず、新幹線に乗り遅れてしまったと言い、周囲に忍の居所を聞きまわって忍の下宿先までやって来たのだという。手癖の悪い綾乃は、周囲を巻き込みながら様々なトラブルを引き起こすも、「人生は忍の一文字」という父親の教えのもと耐えしのぶのであった。
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ウィキペディア:気まぐれ天使 より抜粋
これまでの石立鉄男ドラマと大きく違い、親兄弟という家族の絆が中心ではなく友情、会社、恋愛に重点を置いた作品となります。
といいつつ 主人公が、他人の「綾乃」や「渚」と同居するのは、雑居時代のような気もしないではない。
これまでの感動路線よりコメディ色がつよくなり、後半になると オープニング、エンディングで主人公 加茂忍が視聴者に向かって問いかけるという試みも行われています。
女優陣は、「雑居時代」から大原麗子が忍の婚約者という設定でした。
しかし、途中降板となり酒井和歌子演じる南條友江を巡る話に流れて行きます。
途中降板(と思われる)理由は病のためとか言われていますが、不明です。
ただ急展開な話なので 急遽降板と言われていました。
そのなかで多くの視聴者を惹きつけたのが、渚こと(坪田直子)演じる伊集院渚です。
今回は、渚が忍に近づくきっかけとなった「第12話 めざめた朝」を観てみましょう。
第12話 めざめた朝
物語は、ホテルの廊下で渚(坪田直子)を探す加茂忍(石立鉄男)からはじまる。
渚が、騙されて 危ういところを助けた忍に渚は急接近
「おっちゃん大好き」
ということで渚とラブラブ(にみえる)忍を偶然に婚約中の大隈妙子(大原麗子)が目撃
渚は、おっちゃん(忍)と相思相愛と勘違いでご機嫌状態
当然のように忍と妙子の仲は怪しい状態
妙子は、デザイナーでパリへの留学の話が来ていたところですが、忍のことで「パリに行かない」となるのだが。。。
という展開で進むのですが、渚と映画の約束をしていた忍が妙子と話し合いで忘れてしまい、3時間以上遅れるという状況
忍は、「もう帰った」というが、妙子は「行かなきゃダメ」ということでタクシーで映画館へ
そこで 寒空の仲 忍を待っている渚が・・・
渚の姿をみて「この子に勝てない」と悟ったのか 妙子は、パリ行きを決心
というストーリーで 次回 妙子はパリに行ってしまうということになります。
このあたりで物語が大きく展開を見せ 忍と渚の関係がはじまって行く
このあとの展開
婚約状態の忍と妙子の関係が事実上終わってしまうのですが、渚との関係が進みそうな予感をみせながら 新たなヒロイン 南條友江(酒井和歌子)の登場でラブコメ要素が加速して行く
渚は、華族の末えいらしく英語はペラペラ、頭脳明晰という才女ぶりを発揮する。
一方、そこらじゅうからモノを拾ってきて道端で売っているという 天真爛漫な女の子でかなりぶっ飛んでいます。
渚の影響で忍の動画作家への道が開けて行くわけですが、それは、また次回のお話しで
アマゾンプライムビデオで全話公開中
石立鉄男主演ユニオン映画シリーズは、全作品 アマゾンプライムビデオで全話公開されています。
※「パパと呼ばないで」だけは、順次公開中
二枚目と三枚目を行ったり来たりする石立鉄男のホームドラマは、
笑わせてくれたり 泣かせてくれたり 心に響くドラマです。
ストーリーに加えて昭和の風景、人々の暮らしなども描かれていて 昭和生まれな人もそうでない人も楽しめるドラマだと思います。
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