令和の時代 テレビでは、UFOやUMA(未確認動物)の番組は放映できますが、幽霊者は御法度ということらしいです。
理由は、「めんどくさいクレーマーが増えた」ということもありますが、
「ガチなものほど、放映できない」
ということらしい。
一方、昭和の時代 心霊番組は、夏の定番で「あなたの知らない世界」とか再現ドラマで昼に放映していました。
伝説の霊能力者「宜保愛子さん」もよくテレビに出ていましたね。
映画もお盆の時期になると「四谷怪談」「牡丹灯籠」「番町皿屋敷」など定番の映画が放映されていて「夜トイレに行けなくなる子供」が続出
今回取りあげるのは、これらの映像ではなく
怪談噺
そう 夏のテレビではお馴染みのあの講談師 一龍斎貞水について深掘りします。
題して
一龍斎貞水の「四谷怪談」に震えた夜
最後まで読んでいただけたら幸いです。
一龍斎貞水
昭和のテレビでは、講談師というひとが寄席番組に出演していました。
髭に特徴がある「田辺一鶴」さんは有名でした。
究極の話芸とも言える落語と講談 現在のような動画ではなく 噺だけで面白かった。
※子供の時は、意味がわからないこともありましたが・・・
講談師のなかで お盆が近くなると 一龍斎貞水(6代目)がよく出てきました。
「すると 生暖かい風がひゅーとどこからともかく吹いてくる」
とか
「ひときわ・・・・」
抑揚のある声と独特の言い回し クライマックスにかけて 盛り上がり方は半端なく
怖い😱
映像がなくても 噺だけで 恐怖が全身を襲う
また、貞水は、手元でライトなどのスイッチを操ることで「立体怪談」という舞台を作り上げていました。
話と効果音、照明などのタイミングはまさに名人芸
一龍斎貞水の十八番と言えば 「四谷怪談」 定番にしてもっとも怖い このお話を少し解説します。
四谷怪談
その怖さは、映画とは違った恐怖なのです。
今さら説明するまでもない 怪談の定番 「四谷怪談」
『東海道四谷怪談』(とうかいどう よつやかいだん)は、鶴屋南北作の歌舞伎狂言。全5幕。1825年(文政8年)、江戸中村座で初演された。
南北の代表的な生世話狂言であり、怪談狂言(夏狂言)。『仮名手本忠臣蔵』の世界を用いた外伝という体裁で書かれ、前述のお岩伝説に、不倫の男女が戸板に釘付けされ神田川に流されたという当時の話題や、砂村隠亡堀(おんぼうぼり)に心中者の死体が流れ着いたという話などが取り入れられた。
ざっくり あらすじ
四谷在住の御先手鉄砲組同心の田宮又左衛門の一人娘である岩は容姿性格共に難があり、婿を得ることが中々できなかった。浪人の伊右衛門は、仲介人に半ば騙された形で田宮家に婿養子として岩を妻にする。田宮家に入った伊右衛門は、上司である与力の伊東喜兵衛の妾に惹かれ、また喜兵衛は妊娠した妾を伊右衛門に押し付けたいと思い、望みの一致した二人は結託して、岩を騙すと田宮家から追う。騙されたことを知った岩は狂乱して失踪する。岩の失踪後、田宮家には不幸が続き断絶。その跡地では怪異が発生したことから於岩稲荷が建てられた。
なにが怖いって お岩様の幽霊 というより 欲に駆られた人間の怖さこそ
このお話の中心だと思っています。
幽霊に取り憑かれた伊右衛門が最期には、周りの人間を斬り殺す という
欲望に溺れた人間の弱さを見事に表現しているストーリー
お岩さん誕生から 本編に進むので お時間のあるときに聴いてください。
単なる怪談でないところが、この古典とも言える怪談の本当の怖さなのだと思います。
四谷怪談は、多くの役者が演じています。
昭和版の映画は、めちゃ怖いので一度見てください。
天知茂 (出演), 若杉嘉津子 (出演), 中川信夫 (監督)
こちらは、amazonnプライムビデオでレンタルで観ることができます。
こちらは、長谷川一夫, 中田康子, 鶴見丈二 出演しています。
でも 本当に怖かったのは、一龍斎貞水さんの「お岩様誕生の話」です。
お岩様誕生の話
「お岩様誕生の噺」
この噺は、、一龍斎貞水が、テレビに出演したときにはじめて聴いたのですが、まじで 怖かった
数奇な運命をもったお岩さんの誕生秘話
一度聞いたら 忘れない 恐怖の連続 こちらは、人の心とか 弱さとか 関係なく怖いので ぜひ 一度聴いて欲しい。
幸いYouTubeで映像がありますので 四谷怪談、お岩誕生 も見てください。
怪談ではない講談の怖さ
最近は、YouTubeなどで新レスポットや廃墟探訪など多くの心霊系と呼ばれる人が配信をしています。
もちろん 毎回 幽霊など出るわけでもなく、「やらせ」的なことがたくさんあります。
また、怖い話をする 怖い話をする人 も多くなっています。
代表的なのは、稲川淳二の怪談ですが、こちらはプロの怪談話なので 怖いのはあたりまえ
どこかの記事で読んだことがあるのですが
「講談の話芸と言うのは、人の知的興味を引き出しながら、聞き手を話の世界に引き込みます。」
落語もそうなんですが、ある程度の基礎知識がないと楽しめないことがあります。
例えば、「浪人」という言葉は、講談や落語の世界では説明しません。
すでに知っているということが前提となっているのです。
ですから 古典とも言われる怪談はある程度 予備知識が必要なのです。
と言っても 一龍斎貞水「四谷怪談」は、予備知識などなくても怖い
ここに話芸のテクニックがあるのだと思います。
まとめ
映画も貞子とか 多くの恐怖映画がありますが、「声だけで底知れぬ恐怖」を体験できるというのは、映像とは違った「怖さ」があるので 一度も話を聞いたことのない人も ものは試しで聴いてみてください。
講談の頂点とも言える話芸は、聴いて損はありません。
ただし、めちゃ怖いので 決して夜一人では聴かないことオススメします。
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