勝新太郎と言えば・・・
そうです「兵隊ヤクザ」も面白いんですが、代表作品と言えば
「座頭市」 でしょう。
リメイクで「北野武」とか「香取慎吾」とかやりましたが、申し訳ないが圧倒的な存在感で勝新太郎の足下にも及ばない。
さて今回は、数多くの「座頭市」シリーズで個人的に秀逸な作品と思っています。
では、座頭市鉄火旅 (1968年)をお楽しみください。
座頭市
最初に座頭市とは何なのか?
ウィキペディアの説明をみてみよう。
『座頭市』(ざとういち)は、兇状持ちで盲目の侠客である座頭の市が、諸国を旅しながら驚異的な抜刀術で悪人と対峙する、アクション時代劇。
1962年に勝新太郎主演で大映によって『座頭市物語』のタイトルで映画化されて以来、26作品というシリーズが公開されている。1974年には、同じく勝主演でテレビドラマ・シリーズが勝プロダクションによって製作された。
主演の勝新太郎は、映画版、テレビシリーズともに監督業も兼任するようになり、役者としてだけではなく作品の製作に深く携わった。座頭市は勝のライフワークとも言うべき作品になった。
勝が盲目のダークヒーローを演じて新境地を開いた1960年の主演作『不知火検校』は、本シリーズの先駆け的作品と見なされている。
毎度おなじみの勝新太郎の座頭市
これまでの時代劇の重厚な面ではなく娯楽作品としても完成度が高く、主役 座頭市のコミカルな面も多く描き出されている。
だからこそ26作品にテレビシリーズという長期にわたって創られ続けた
座頭市と言えば 殺陣が注目されるのですが、それまでの所謂「チャンバラ」ではなく
泥臭い 肉弾戦のような格闘技と言った方がよいかも知れません。
また、物語の序盤に魅せる居合抜きは、神業的な衝撃で とにかく「瞬時になんでも斬ってしまう」という超人的なものである。
さて、前置きが長くなりましたが、今回のお題である「座頭市鉄火旅 (1968年)」について話を進めます。
座頭市鉄火旅 (1968年)
ざっくりと あらすじ
放浪旅の途中に座頭市は偶然、何者かに斬られた足利の親分庄太郎の最期を看取ります。
そして旅芸人の一行と共に足利にやってくるのだった。
旅芸人に分する「水前寺清子 : お春」も注目です。
足利に到着した市は、庄太郎親分亡き後を狙った岩五郎の暴虐に難儀していました。
市は、岩五郎の賭場でイカサマを見破るのですが、ここで驚愕の居合いを魅せる。
イカサマを見破ることで大金を受け取った市を追ってきた岩五郎の子分は、屋台でうどんをすすっている市を襲ったのですが、あっさり叩っ斬る。
ここで鍛冶屋の仙造(なんと 後の黄門様こと東野英治郎)と出会う。
仙造の家に世話になることなった市の仕込みが仙造の師匠の作であることを見抜き
「その仕込み杖は、おいらの師匠が作ったもんだ。若い頃、おれは天狗になっていた。そのため、破門されたがね。市っさん、名刀と言えども寿命はあるんだ。あとひとり斬れば、折れるよ」
と告げられる。
市は、身を守る仕込みが寿命ということで仙造から堅気になれと説得され、旅篭下野屋で働くことになった。
このとき
「仙造さんの師匠の形見だと思ってくだせえ」
と仙造に仕込みを渡していて 自分は、ただの杖を使うことになった。
下野屋には、庄太郎の息子清吉と仙造の実の娘「お志津」が働いていた。
ここで悪役登場 関八州見廻役桑山(須賀不二男)が「お志津」に目を付け、庄太郎親分の後がまを狙う岩五郎が動きだす。
仙造は、市の刀を観て もう一度 名刀をつくりはじめた。
しかし、桑山は、その刀を狙い岩五郎に命じて刀を奪い仙造を殺害してしまった。
さらに岩五郎は、「庄太郎の息子清吉を殺害しお志津」を桑山に連れて行く。
ここから 一気に話が進みます。
数々の悪行に怒る市は、仙造の家に預けてあった仕込みももって「あと一人斬ったら折れる」のを承知で出かけて行く。
桑山の屋敷で桑山と対峙した市は、桑山を斬り捨てるのですが、市の刀は折れず桑山の手元にあった仙造の刀が折れる。
このときの3段切りというかわかりませんが、この映画のクライマックス的な市の「殺陣」に注目です。
なんと言っても速すぎて何が起きたかわからない・・・・
さて 市の持っていた刀は、仙造がつくった新しい刀で桑山がもっていたものは、市の刀であったことがわかる。
仙造が密かに入れ替えていたため岩五郎の子分達は、「あと一人斬ったら折れる市の刀」を持っていったのであった。
市は、仙造の気持ちに感謝し、待ち受ける岩五郎とやくざたちを斬り捨てる。
翌朝、市は、誰にも告げず旅に出ることになった。
もちろん手元には、仙造の仕込みを握っていた・・・
という話です。
「あと一人斬ったら折れる」という刀を持って仙造達の敵を取りに行く市の覚悟が物語の中心です。
見所
殺陣で注目すべきところはここだ
三段斬り
なんと言っても 桑山との対決 まさに一瞬のできごとでまじで何が起きたかよくわからない。
今のようにデジタル技術などない時代でしたから勝新太郎の神業のような居合いは芸術レベルと言っていいだろう。
フィルム作品ですからデジタルで弄ることもできない
というところがポイントですね
実際にやってみたという動画がありましたが、難しそうですね
うどんをほおばりながら屋台ごと真っ二つ
物語の前半、イカサマを見破り 大金を手に入れた市が屋台のうどん屋で襲われるシーン
うどんを口からはみ出されながら 追っ手を屋台もろともぶった切る。
追っ手を斬ったあと 食べかけのうどんをすするなんて 芸が細かすぎる。
一本独鈷の唄」を披露!
旅芸人の「水前寺清子 : お春」が映画の中で披露しています。
「ぼろは着てても こころの錦 どんな花より きれいだぜ♪」
他に藤田まことも出演
盲にゃまわる眼がねェ
クライマックスの殺陣でヤクザ者との乱闘中 市は、樽の中に入れられグルグル回される。
目が回るだろ。。。
ということろで
「盲にゃまわる眼がねェ!」と啖呵を切りながら、樽の中から樽ごと敵を斬り捨てる。
エンターテインメントとして完成されてるね この作品
と感じ入るばかり
座頭市物語で完成されたストーリー
座頭市という人物がよくわからない。
勝新太郎ってどんな役者?
💬パンツにあれをいれて記者会見をした変な人・・・
という人にオススメできる 映画 座頭市鉄火旅 (1968年)です。
主役の勝新太郎の凄さがよくわかります。
ガチでこの役者は凄い と感じることができるはず。
脇役の東野栄二郎 「お志津」藤村志保など 映画俳優の演技も楽しめます。
たんなる殺陣ではなく コミカルな面もふくめて あきなく楽しめる
まさに 娯楽時代劇 そのものです。
原題
The Blind Swordsman’s Cane-Sword
製作年 1967年
製作国 日本
配給 大映
初公開日 1967年1月3日
上映時間 92分
製作会社 大映京都
ジャンル アクション、 時代劇
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