昭和のテレビに子供向けのヒーローが次々と誕生した。
戦隊モノの元祖「ゴレンジャー」、7つの化身「レインボーマン」、人造人間「キカイダー」、二人でひとつ「バロム・1」そして仮面ライダー これら等身大(巨大化なし、巨大ロボットなし)ヒーローが続々と誕生しました。
戦隊モノはその後もシリーズ化、仮面ライダーも平成、令和となっても続いています。
今回のお届けするヒーローものは、小林旭主演の日活映画「渡り鳥シリーズ」をベースとして「カルト的人気の変身ヒーロー」快傑ズバット をご紹介します。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
ストーリー
地獄組という怪しい組織が幼稚園を襲う、幼稚園バスに爆弾を仕掛け、子供達を襲う謎の男達
「子供達が危ない」
と そこに飛鳥五郎という科学者が登場、幼稚園には妹が勤めていた。
飛鳥五郎
そこに五郎の親友でこの物語の主人公「早川健」が現れる。
早川健(私立探偵)
幼稚園バスに爆弾が仕掛けられていることを知らずに園児達を乗せて走る。
バスに異変を感じた早川は、園児達と五郎の妹のみどりを下ろし、安全なところに移動させようとした。
五郎は、早川を強引に押しのけ爆弾を抱えたバスを走らせる。
バスは爆発、五郎は大けがをしたが一命を取り止め入院
入院先の病院に再び爆弾が仕掛けられ病院がパニック、患者を逃がす手伝いをしている早川の目の前で五郎が撃たれる。
「飛鳥ぁ」と泣きながら叫ぶ早川(ここがオープニング映像になっている)
犯行は、地獄組の仕業だった。
飛鳥の復讐を決意した早川は、飛鳥の残した設計図から、宇宙探検用強化服「ズバットスーツ」、スーパーカー「ズバッカー」を完成し地獄組長を倒す。
しかし、飛鳥を殺害したのは、地獄組ではなかった。
こうして、早川は、飛鳥を殺害した犯人を追うため旅に出かける。
とここまでが1話の話
飛鳥を殺害した犯人を突き止めるために旅に出るが、早川の行く手には、悪の組織と各地域のボスそして「怪しげな技を使う用心棒」が待っている。
早川を狙う悪の組織とは何か?
そして飛鳥を殺害した犯人は誰なのか?
早川=快傑ズバットとして「さすらいのヒーロー」として闘いが続く
という話です。
東京12チャンネル制作
『快傑ズバット』(かいけつズバット)
放送期間:1977年2月2日から9月28日
放送曜日:毎週水曜19:30 – 20:00(JST)
全32話放送
東京12チャンネル
在京キー局ではなく東京12チャンネル(現:テレビ東京)で放映というところに注目したい。
1977年3月9日放送分の第6話は15.5%という高視聴率になった。
制作側は1年続ける予定でしたが、突然
「打ち切りの命令」
理由は
「数字が良すぎて終わる」
という制作側からすると理不尽なことであった。
提供スポンサーのタカトクは、『快傑ズバット』関連のキャラクター商品の不振という話もあるが真偽は確かではない。
しかし、制作局が東京12チャンネルという全国ネットではないため知名度が薄いという理由もあっただろう。
また、番組の人気は「制作側が設定していた年齢層より上の年代である大学生」が中心と言われている。
ただし!その腕前は日本じゃあ二番目だ
『快傑ズバット』の主人公 早川 健(はやかわ けん)は、私立探偵です。
彼の前に現れる用心棒達は、それそれ 得意の技を持っている。
物語の序盤で早川と技比べがあるのですが、
「フフフ ❌❌の達人、ただし!その腕前は日本じゃあ二番目だ」
と言って用心棒を挑発
「ならば日本一は誰だ!?」との用心棒の問いに
早川はキザな口笛と舌打ち・深く被った帽子の鍔を押し上げる仕種とともに
「オレさ」
ただし!その腕前は日本じゃあ二番目だ
そして技比べをするのですが、早川の圧倒的な日本一の技に用心棒は、彼を認めて立ち去って行く
👉ここが前半の見所
技比べも多種多様 早撃ち、居合、釣り、吹き矢、ビリヤード、料理とオールマイティな能力を披露する。
ズバッと参上、ズバッと解決。人呼んでさすらいのヒーロー!快傑ズバット
「ズバッと参上、ズバッと解決。人呼んでさすらいのヒーロー!快傑ズバット!!」
決め台詞で登場する快傑ズバットは、私立探偵 早川 健が「ズバットスーツ」をまとったヒーローです。
ズバットスーツ
「ズバットスーツ」は、親友であり科学者の飛鳥五郎の残した設計図をもとに早川が実現した宇宙探検用強化スーツ
1000度の高温、零下100度にも耐え、20キロメートルの聴力、400メートルのジャンプ力など 半端ないパワードスーツ
弱点は、5分間のタイムリミット タイムリミットを超えると爆発するという。
タイムリミットまでにヘルメットのマスク・バイザーを開けば爆発を止めることができる。
ズバットスーツ
ズバッカー
飛鳥の宇宙開発用車輌の研究・設計図を元に早川が完成させたもので空を飛行することもできる。
正直言って、デザインは微妙と言わざる得ない
大きなファンは、バロム・1っぽいけど、野暮ったく見える。
空を飛ぶときの主翼がフロントから出てくるのですが???
これも微妙
前章にも書きましたが、玩具として子供達に受けるかどうか微妙
もっともストーリー自体 子供には難しいかもしれない。
「ズバッカー」
必殺技
ズバットアタック
ズバットの得意技で身体をひねりながらジャンプ、急降下のキック
ムチ
ベルト右腰に備わった赤いムチ
Z型の赤い柄をしており、厚さ20センチの鉄板を切り裂く威力、振り回すだけで敵集団の放つマシンガンの弾丸を全て叩き落す。
ダッカー
子供の時リアルで見ていたはずですが 適役のダッカーという組織がよくわからなかった。
DMM.TVで全話視聴できるので再度見直すと
「ずいぶん むりやりな 組織」
ということがわかる。
日本中の暴力団やを陰で支配する悪の大組織で各支部に 用心棒と称して一芸に優れた殺し屋を送り込んでいる。
物語の前半に 殺し屋と早川は、日本一をかけて技を競うというパターンがあり
面白いところは、早川は、悪の組織 ダッカーについて最後の方まで組織名も知らないということ
ヒーローものでは、物語の最初から 敵組織が明確なのですが、『快傑ズバット』では、謎のベールに包まれていた。
首領も最後までわからないまま ズバットは組織をひとつひとつ壊滅させて行く
はたして 早川は、五郎を殺害した犯人にたどり着くのでしょうか?
「渡り鳥シリーズ」ぽいのヒーロー
主人公 早川 健 は、黒いウェスタンルックに白いギターを背負い エンディングでは馬に乗っている。
拳銃も使うし、ストーリーもどう考えても西部劇っぽい雰囲気であふれている。
これって、往年の映画ファンならば見覚えがあると思います。
そう
小林旭主演の日活映画「渡り鳥シリーズ」を参考にしているはずである。
ウェスタンルック、ギター、拳銃 違うのは、ヒロインではなく 用心棒
飛鳥五郎の妹 みどりは、ヒロインとしてはものたりないし、早川 健 とは釣り合わない。
ヒーローものとして どう考えても小学生には受けないだろう。
基本情報
ウィキペディア:快傑ズバットより抜粋
キャスト
- 早川健 / 快傑ズバット:宮内洋
- 飛鳥みどり:大城信子
敵に捕まり縄で縛られたり 竹刀で叩かれたり 早川の弱点というか足手まといになるシーンも - 寺田オサム:中野宣之
みどりと同じように敵によく捕まります。 - 東条進吾:斉藤真
- 首領L:はやみ竜次
- ナレーター:青森伸
主なゲスト
役者の右の括弧内は登場話数
スタント・スーツアクター
スタッフ
- 原作:石森章太郎
- 連載:テレビマガジン、おともだち、たのしい幼稚園、テレビランド、冒険王(第5話 – )
- 企画:平山亨
- プロデューサー:小野耕人(東映テレビ事業部)、近藤伯雄(東京12チャンネル)
- 脚本:長坂秀佳、滝沢真里、田口成光
- 撮影:いのくままさお、藤本茂
- 美術:森田ふみよし、野本幸男
- 監督:田中秀夫、奥中惇夫、小西通雄、広田茂穂
- 助監督:小笠原猛、辻理、加島忠義
- アクション監督:高橋一俊(ビッグアクション)
- 音楽:京建輔
- 音楽制作:MCS
- キャラクター造形(ノンクレジット):開米プロダクション[45]
- 特撮:関山和昭(特撮研究所)
- 特撮監督(ノンクレジット):矢島信男
- 制作:東映、東映エージェンシー
音楽
-
- エンディングテーマ:「男はひとり道をゆく」
- 作詞:八手三郎 作曲:京建輔 歌:水木一郎
- エンディングでは、早川が馬に乗って去って行くという ジャパニーズ・ウェスタン風なので注目したい。
- エンディングテーマ:「男はひとり道をゆく」
- 挿入歌:「二人の地平線」
- 作詞:八手三郎 作曲:京建輔 歌:宮内洋
毎回、ギターで早川健 :宮内洋 本人が歌っています。
- 作詞:八手三郎 作曲:京建輔 歌:宮内洋
全話 DMM.TV 配信中
快傑ズバットは、全話 DMM.TV で課金なしでみることができます。
ぜひ 早川健:宮内洋 の行きっぷりな演技とカルト的な雰囲気を楽しむことができます。
観た方もいらっしゃると思いますが、新しい発見が数多く見つけることができて楽しい
子供向けの等身大ヒーローと違い、アクション、ストーリー、ギャグっぽいセリフ
そして
子供達のヒーロー役で「カッコイイ2枚目担当」宮内洋の魅力あふれる作品になっていますので ぜひご覧下さい。
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